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ウクレレの魅力と始め方!ゼロから楽しむ完全ガイド

「何か楽器を始めてみたいな…」そう思ったとき、ウクレレはとっても素敵な選択肢のひとつです。ポロンと奏でれば、そこはまるで南国のビーチ。陽気で、どこか懐かしいその音色は、聴いているだけで心が和みますよね。

でも、いざ始めようと思うと、「何から手をつければいいの?」「種類がたくさんあってよくわからない…」「自分にも弾けるかな?」なんて、不安や疑問が次々と湧いてくるかもしれません。

ご安心ください!この記事は、そんなウクレレ初心者さんのための「宣伝一切なし」のお役立ち情報だけを詰め込んだ、完全ガイドです。特定の商品をおすすめしたり、ランキング形式で紹介したりすることは一切ありません。純粋に、ウクレレという楽器の魅力や、楽しく続けていくための知識、練習のコツなどを、できるだけわかりやすく、そしてたっぷりの愛情を込めてお届けします。

この記事を読み終える頃には、ウクレレとの付き合い方が具体的にイメージできて、「さっそく楽器屋さんに行ってみようかな!」なんてワクワクした気持ちになっているはず。さあ、一緒にウクレレの奥深い世界への扉を開けてみましょう!

ウクレレってどんな楽器?その歴史と魅力を深掘り!

まずは、ウクレレがどんな楽器なのか、その基本的なところから知っていきましょう。小さなボディに秘められた、豊かな歴史と人々を惹きつけてやまない魅力の正体に迫ります。

ウクレレの誕生秘話

ウクレレと聞けば、多くの人がハワイを思い浮かべるでしょう。その通り、ウクレレはハワイで生まれた楽器です。でも、そのルーツをたどると、意外な国に行き着きます。それは、ヨーロッパのポルトガルなんです。

1879年、ポルトガル領のマデイラ諸島から、サトウキビ畑の労働者として多くの移民がハワイへやってきました。彼らが故郷から持ってきた楽器の中に、「ブラギーニャ」という小さな弦楽器がありました。これが、ウクレレの原型になったと言われています。

ハワイの人々はこの楽器の軽快な音色と、楽しそうに演奏する移民たちの姿に魅了されました。そして、ハワイで手に入りやすい木材であるハワイアンコアを使って、ブラギーニャを元にした新しい楽器が作られるようになりました。これがウクレレの始まりです。

ちなみに、「ウクレレ」という名前の由来にはいくつかの説がありますが、一番有名なのはハワイ語で「Uku(ウク)」が「ノミ」、「Lele(レレ)」が「跳ねる」を意味するというもの。つまり「跳ねるノミ」!演奏する人の指が、まるでノミが跳ねるように素早く見えることから、この名前がついたと言われています。なんともユニークで可愛らしい名前ですよね。

なぜウクレレはこんなに人気なの?

世界中に愛好家がいるウクレレ。どうしてこんなにも人気があるのでしょうか?その理由はたくさんあります。

  • 持ち運びがラクラク!:小さくて軽いので、家の中はもちろん、公園やキャンプ、ビーチなど、どこへでも気軽に持って行って演奏を楽しめます。旅のお供にもぴったりですね。
  • 指にやさしい:ギターのスチール弦とは違い、ウクレレの弦は主にナイロン製。柔らかいので、弦を押さえる指が痛くなりにくいんです。これは初心者さんにとって、ものすごく嬉しいポイント!
  • コードが覚えやすい:4本の弦で構成されているため、ギターなどに比べてコードの押さえ方がシンプル。少ない数のコードを覚えるだけで、驚くほどたくさんの曲が弾けるようになります。「C」「G」「Am」「F」という4つの「黄金コード」をマスターすれば、弾ける曲のレパートリーが一気に広がりますよ。
  • 癒やしの音色:ポロロンと爪弾けば、陽気で温かく、優しい音色が空間を包み込みます。この音が好き!という理由で始める人も多い、ウクレレ最大の魅力です。
  • 始めやすい価格帯:もちろん、ピンからキリまでありますが、他の多くの楽器と比べると、比較的手頃な価格から始められるのも魅力の一つです。(重ねて言いますが、この記事では特定の商品紹介はしません。あくまで一般的な傾向として捉えてくださいね)

このように、手軽さ、弾きやすさ、そして最高の音色と、三拍子も四拍子も揃っているのがウクレレなんです。これなら、自分にもできそう!と思いませんか?

ウクレレの種類と選び方の基本

さあ、ウクレレの魅力がわかってきたところで、次は具体的な楽器の「種類」について見ていきましょう。お店に行くと、色々な大きさや形のウクレレが並んでいて、どれも同じに見えるかもしれません。でも実は、それぞれに個性があって、音色や弾き心地が違うんです。ここでは、商品を選ぶのではなく、「種類の違いを知る」ことを目的に、その基本を解説します。

サイズによる違いを知ろう!

ウクレレには、主に4つのサイズがあります。小さい順に「ソプラノ」「コンサート」「テナー」「バリトン」と呼ばれています。サイズが違うと、音の響き方や弾きやすさが変わってきます。

サイズ名 特徴
ソプラノ 最も小さく、一般的なウクレレのイメージに一番近いサイズ。「コロンコロン」「ポロポロ」という、いかにもウクレレらしい可愛らしくて軽快な音が特徴です。手が小さい方でも抱えやすく、コードをジャカジャカとかき鳴らす「ストローク弾き」に向いています。
コンサート ソプラノより一回り大きいサイズ。ボディが大きくなる分、音量と音の伸び(サステイン)が豊かになります。ネックも少し長くなるので、指を置くフレットの間隔が広がり、指が太めの方でも弦を押さえやすくなります。メロディと伴奏を一緒に弾く「ソロウクレレ」にも挑戦しやすい、バランスの取れたサイズです。
テナー コンサートよりもさらに大きいサイズ。張りのある、より深くて豊かな音色が楽しめます。ギターに近い感覚で弾けるため、もともとギターを弾いていた人にも人気です。フレットの数も多いので、弾ける音域が広がり、表現力豊かなソロウクレレを弾きたい人に適しています。
バリトン 最も大きいサイズのウクレレ。チューニング(音の合わせ方)が他の3つと異なり、ギターの1〜4弦と同じ音に合わせるのが一般的です。そのため、サウンドもギターに近く、低音の効いた、落ち着いた渋い音色が魅力です。

「どれが一番良い」というわけではありません。自分がどんな音を出したいか、どんな風に弾きたいか、自分の体の大きさに合っているか、などを考えながら、自分にとっての「しっくりくる」サイズを見つけるのが大切です。楽器屋さんで実際に抱えさせてもらうと、その違いがよくわかりますよ。

ボディの形で音も変わる!

ウクレレの形にも種類があります。一番ポピュラーなのは、ひょうたんのようにくびれがある「スタンダード型(ひょうたん型)」です。もうひとつ、パイナップルのようなずんぐりとした形の「パイナップル型」というものもあります。

この形の違い、実はサウンドにも影響するんです。スタンダード型は、くびれがあることで高音域がはっきりとし、キレのある引き締まったサウンドになる傾向があります。一方、パイナップル型は、ボディの容積が大きい分、まろやかでふくよかな、甘いサウンドが特徴です。見た目の好みで選ぶのも楽しいですが、こんな音の違いがあることも知っておくと、ウクレレ選びがもっと面白くなりますね。

使われている木材で音色が変わるってホント?

ウクレレのボディに使われている木材は、音色を決定づける非常に重要な要素です。まさに、ウクレレの「声」を決める部分と言ってもいいでしょう。代表的な木材とその特徴をいくつかご紹介します。

  • ハワイアンコア:ウクレレと言えばこの木材!というほど代表的な存在です。硬くて丈夫な木材で、「カラッ」とした明るく歯切れの良い、陽気なサウンドが特徴。見た目にも美しい木目が出るものが多く、多くのプレイヤーの憧れです。
  • マホガニー:家具などにもよく使われる、茶色っぽい落ち着いた見た目の木材です。コアに比べると、暖かく、甘くて柔らかい、角の取れた丸いサウンドが特徴。しっとりとした曲や、優しい弾き語りに良く合います。
  • スプルース:ギターのトップ材(表面の板)としてよく使われる、白っぽい木材です。輪郭のはっきりした、シャープで透明感のあるサウンドが特徴。音が遠くまでよく通るので、他の楽器と一緒に演奏する際にも埋もれにくいです。
  • マンゴー:その名の通り、マンゴーの木から作られます。コアとマホガニーの中間のような、暖かさと明るさを両立したような独特の甘い音色が魅力です。木目も個性的なものが多く、見た目にも楽しめます。

また、木材の使われ方として「合板(ごうはん)」「単板(たんばん)」の違いも知っておくと良いでしょう。

合板は、薄い板を何枚か貼り合わせて作られたもので、丈夫で湿度や温度の変化に強いというメリットがあります。比較的安価なウクレレに多く使われています。一方、単板は、一枚の無垢の板から作られており、木材そのものが持つ響きを最大限に活かすことができます。よく「鳴る」と言われるのはこちらで、深みと広がりのある豊かなサウンドが特徴です。ただし、合板に比べるとデリケートで、価格も高くなる傾向があります。

これもどちらが良いという話ではなく、それぞれのメリットを理解することが大切です。最初は扱いやすい合板のウクレレから始めて、上達したら単板のウクレレにステップアップする、というのも素敵な道のりですね。

ウクレレを始める前に準備するもの

ウクレレ本体の種類の違いがわかったところで、次は演奏を始めるために必要なアイテムをチェックしましょう。「楽器さえあればOK!」というわけではなく、快適に練習を進めるためには、いくつか揃えておきたい便利なグッズがあるんです。

楽器本体以外に必要なアイテムたち

ここでは、ウクレレライフをより豊かにしてくれる仲間たちをご紹介します。

  1. チューナー:これは必須アイテムです!ウクレレは演奏前や演奏中に音がズレてしまうことがよくあります。正しい音で練習しないと、上達の妨げになったり、弾いていて気持ち悪く感じたりします。ウクレレのヘッドに挟んで使う「クリップ式チューナー」が、手軽で正確なのでとても便利です。最近はスマートフォンの無料アプリにも高機能なものがたくさんあるので、まずはそちらを試してみるのも良いでしょう。
  2. ケース:大切なウクレレを衝撃やホコリ、急激な温度・湿度の変化から守るために必要です。持ち運ぶときにももちろん大活躍。購入時に付属していることも多いですが、ペラペラの薄いもの(ソフトケース)から、クッションがしっかり入ったもの(ギグバッグ)、硬い素材でできたもの(ハードケース)まで様々です。
  3. 教則本や楽譜:独学で始めるなら、心強い味方になってくれます。DVDやQRコードで動画が見られるものも多く、構え方から丁寧に解説してくれているので、初心者さんには特におすすめです。自分の好きなアーティストの曲が載っている楽譜(タブ譜)を手に入れれば、練習のモチベーションもグンと上がりますよ。
  4. ストラップ:立って弾くときや、ウクレレを安定させて両手を自由にしたいときに使います。サウンドホールの下に引っ掛けるタイプや、ボディの端にピンを取り付けてギターのように肩から下げるタイプなどがあります。必ずしも必要ではありませんが、あると演奏の幅が広がります。
  5. カポタスト:通称「カポ」。ネックに装着して、全体のキーを簡単に上げることができる便利な道具です。例えば、難しいコード進行の曲を、簡単なコード進行で弾けるように移調したり、自分の声の高さに合わせて歌いやすくしたりする時に使います。
  6. 交換用の弦:弦は消耗品です。弾いているうちに劣化して、音が悪くなったり、切れてしまったりします。いざという時のために、予備の弦を1セット持っておくと安心です。弦の種類によっても音色や弾き心地が変わるので、色々試してみるのも面白いですよ。
  7. クロス:演奏後に、ボディや弦についた指紋や汗を拭き取るための柔らかい布です。楽器専用のものがおすすめです。こまめにお手入れすることで、ウクレレを綺麗に保ち、弦を長持ちさせることができます。

いきなり全部を揃える必要はありません。まずはチューナーと、必要であれば教則本があれば、練習をスタートできます。あとは、練習を進めていく中で「これがあったら便利だな」と感じたものを、少しずつ買い足していくのが良いでしょう。

さあ、弾いてみよう!ウクレレ演奏の第一歩

道具が揃ったら、いよいよウクレレに触れて音を出してみましょう!最初はぎこちなくても大丈夫。誰もが通る道です。焦らず、ひとつひとつのステップを楽しんでいきましょう。

まずはウクレレの構え方から

正しいフォームで構えることは、上達への近道です。変な癖がついてしまうと、後から直すのが大変なので、最初に基本をしっかり押さえておきましょう。

座って弾く場合が基本です。椅子の半分くらいに浅めに腰掛け、背筋を軽く伸ばします。右利きの人の場合、右の太ももの上にウクレレのボディのくびれ部分を乗せます。そして、右腕のヒジから手首の間のあたりで、ボディのお尻の部分を軽く抱え込むようにして固定します。このとき、左手はネックを支えるだけ。左手でウクレレの重さを支えようとすると、指がスムーズに動かなくなってしまうので注意してください。右手でしっかりウクレレをホールドするのがポイントです。

立って弾く場合は、ストラップを使うのが一般的です。ストラップの長さを調整して、座って弾くときと同じくらいの高さにウクレレが来るようにすると弾きやすいですよ。

チューニングは超重要!

構え方がわかったら、次はチューニングです。何度もお伝えしますが、これは本当に、ものすごく重要です。ウクレレの標準的なチューニングは、4弦から順に「G(ソ)- C(ド)- E(ミ)- A(ラ)」です。これは「High-G(ハイジー)」チューニングと呼ばれ、4弦が他の弦よりも高い音になっているのが特徴です。このチューニングが、ウクレレらしいコロコロとしたサウンドを生み出しているんです。

クリップ式チューナーを使った合わせ方を簡単に説明します。

  1. チューナーをウクレレのヘッド(先端部分)に挟んで、電源を入れます。
  2. まずは4弦(一番自分側に近い弦)をポロンと弾きます。
  3. チューナーの画面に表示されたアルファベットを見ます。目指すは「G」です。
  4. 針が真ん中より左にあれば音が低いので、ペグ(糸巻き)を巻いて音を高くします。右にあれば音が高いので、ペグを緩めて音を低くします。
  5. 針が真ん中に来て、画面の色が変わったら(緑色になるものが多いです)チューニング完了です!
  6. 同じように、3弦は「C」、2弦は「E」、1弦は「A」に合わせていきます。

最初はペグをどっちに回せば音が高くなるのか低くなるのか、戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。演奏前には必ずチューニングする癖をつけましょう!

ドレミを弾いてみよう(単音弾き)

いきなり曲を弾くのはハードルが高いので、まずは「ドレミファソラシド」を弾いて、左手の指を弦に慣らしていきましょう。これは「タブ譜」という、弦楽器専用の楽譜の読み方の練習にもなります。

タブ譜は、4本の線がウクレレの4本の弦に対応しています。一番上の線が1弦(A)、一番下の線が4弦(G)です。線の上に乗っている数字は、「何番目のフレットを押さえるか」を示しています。「0」はどこも押さえない開放弦を意味します。

さあ、Cメジャースケール(ドレミ)を弾いてみましょう!右手は親指で、弦を優しく弾き下ろすようにします。

  • :3弦の開放弦(何も押さえない)を弾く。タブ譜表記:—0—-
  • :3弦の2フレットを押さえて弾く。タブ譜表記:—2—-
  • :2弦の開放弦を弾く。タブ譜表記:–0—–
  • ファ:2弦の1フレットを押さえて弾く。タブ譜表記:–1—–
  • :2弦の3フレットを押さえて弾く。タブ譜表記:–3—–
  • :1弦の開放弦を弾く。タブ譜表記:-0——
  • :1弦の2フレットを押さえて弾く。タブ譜表記:-2——
  • 高いド:1弦の3フレットを押さえて弾く。タブ譜表記:-3——

どうですか?綺麗な音階になりましたか?最初は指が痛かったり、違う弦に触れてしまったりするかもしれませんが、ゆっくりで大丈夫です。まずは一本一本、クリアな音を出すことを意識してみてください。

コードを覚えて曲に挑戦!

単音弾きに慣れたら、いよいよコード(和音)です。いくつかの弦を同時に鳴らしてハーモニーを作ります。これができれば、歌の伴奏(弾き語り)ができるようになります。ここでは、初心者さんが最初に覚えるべき、超基本のコードをいくつか紹介します。

  • C(シー):一番簡単!3フレットの1弦を薬指で押さえるだけ。とても明るく、基本となるコードです。
  • Am(エーマイナー):これも簡単!2フレットの4弦を中指で押さえるだけ。少し切ない響きがします。
  • F(エフ):CとAmを組み合わせたような形。1フレットの2弦を人差し指、2フレットの4弦を中指で押さえます。ちょっと難しくなりますが、これが押さえられると弾ける曲が格段に増えます。
  • G(ジー):初心者さんの最初の壁とも言われるコード。2フレットの1弦を人差し指、2フレットの3弦を中指、3フレットの2弦を薬指で押さえます。指が窮屈に感じますが、頑張ってマスターしましょう!

まずはこの4つを覚えることを目標にしましょう。この4つのコード(正確にはGをG7に変えることが多いですが)だけで弾けるJ-POPや童謡は、本当にたくさんあります。例えば「きらきら星」やスピッツの「空も飛べるはず」のサビなどが、このあたりのコードで弾けますよ。

右手のストローク基本パターン

左手でコードを押さえたら、右手で弦をかき鳴らします。これを「ストローク」と言います。右手の人差し指の爪側で上から下に振り下ろすのが「ダウンストローク」、指の腹側で下から上に振り上げるのが「アップストローク」です。

一番基本的なリズムパターンは、4分音符でダウンストロークを繰り返す「ジャーン、ジャーン、ジャーン、ジャーン」という弾き方です。まずはこれで、コードチェンジの練習をしてみましょう。

慣れてきたら、8ビートに挑戦です。ダウン(↓)とアップ(↑)を組み合わせて、「↓~↓↑~↓↑~↓↑」というパターンがよく使われます。(~は空振り)口で「ジャン・ジャカ・ジャカ・ジャカ」と歌いながら弾くと、リズムが取りやすいですよ。

ウクレレ上達のための練習法とコツ

ウクレレの基本的な弾き方がわかったら、あとは練習あるのみ!でも、やみくもに練習するよりも、ちょっとしたコツを知っているだけで上達のスピードは大きく変わります。ここでは、楽しくウクレレを続けていくための練習法や考え方をご紹介します。

毎日5分でも触ることが大事

これはどんな習い事にも言えることですが、継続は力なりです。「週末にまとめて3時間練習する」よりも、「毎日5分でも10分でもウクレレに触る」方が、着実に上達します。指が弦の感触やネックの太さを忘れないように、毎日触ってあげることが大切なんです。

テレビを見ながら、ただポロポロと音を出すだけでも構いません。お気に入りのコードをひとつだけ、ジャラーンと鳴らすだけでもOK。生活の中にウクレレタイムを組み込んで、楽器に触れることを習慣にしてしまいましょう。

コードチェンジをスムーズにする練習

初心者さんがつまずきやすいポイントNo.1が、コードチェンジです。ひとつのコードは押さえられるけど、次のコードに移る時に演奏が止まってしまう…誰もが経験することです。

これを克服するための効果的な練習は、2つのコードを決めて、それをひたすら行き来することです。例えば「C → G → C → G → …」といった具合に、ゆっくり、何度も繰り返します。このとき、「次のコードの形を、今のコードを押さえているうちからイメージしておく」のがコツ。指を離してから「えーっと、Gはこうだっけ?」と考えるのではなく、Cを押さえながら「次はここに人差し指、ここに中指…」と頭の中で準備しておくのです。また、なるべく指の動きが最小限になるように、「この指は動かさなくてもいいな」「この指は隣にスライドさせるだけだな」といった共通点を見つけるのも、スムーズなチェンジに繋がります。

メトロノームを使って、一定のテンポで練習するのも非常に効果的です。最初はすごく遅いテンポから始めて、スムーズにできるようになったら少しずつテンポを上げていきましょう。

指を鍛える基礎トレーニング(クロマチック練習)

左手の指が思い通りに動かない!そんなときは、指の独立性を高めるための基礎トレーニングがおすすめです。その代表が「クロマチック練習」です。

やり方は簡単。4弦の1フレットを人差し指、2フレットを中指、3フレットを薬指、4フレットを小指で順番に押さえて弾いていくだけです。これを3弦、2弦、1弦でも同様に行います。ポイントは、バタバタと指を離すのではなく、使う指だけを動かすこと。例えば、2フレットを中指で押さえるとき、1フレットの人差し指は弦につけたままにしておく、という意識で練習すると、指のコントロールが格段に向上します。

地味な練習ですが、これをやるとやらないとでは、後々の運指(指の運び)のスムーズさが全く違ってきます。ウォーミングアップとして、毎日の練習の最初に取り入れるのがおすすめです。

耳コピに挑戦してみよう

楽譜通りに弾くのも楽しいですが、慣れてきたらぜひ「耳コピ」にも挑戦してみてください。耳コピとは、楽譜を使わずに、聴こえてくる音を頼りにメロディーやコードを探り当てていくことです。

最初は簡単な童謡のメロディーからでOK。「この音は、2弦のこのへんかな?」「あ、ちょっと高いから隣のフレットか」というように、ゲーム感覚で音を探していくのです。これができるようになると、音楽を聴く耳がものすごく鍛えられます。コード進行もある程度パターンがあるので、よく使われる進行を覚えてくると、「あ、この曲のサビはあのパターンだな」と予測できるようになってきます。耳コピができるようになると、ウクレレの楽しみ方が無限に広がりますよ!

独学?それともレッスン?

ウクレレの学習方法には、大きく分けて「独学」と「レッスンに通う」の2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。

独学のメリットは、何と言っても自分のペースで、好きな時間に、低コストで学べることです。教則本やYouTubeなど、今は質の高い教材が溢れているので、独学でも十分に上達は可能です。デメリットは、悪い癖がついても気づきにくかったり、モチベーションの維持が難しかったり、疑問点が出てきたときにすぐに解決できなかったりすることです。

一方、レッスンに通うメリットは、経験豊富な先生から直接、正しいフォームや効率的な練習法を教えてもらえることです。自分の癖を客観的に指摘してもらえ、疑問点もその場で解消できます。仲間ができやすいのも魅力ですね。デメリットは、当然ながらレッスン料がかかることと、決まった時間に教室へ通う必要があることです。

どちらが正解ということはありません。まずは独学で始めてみて、壁にぶつかったらレッスンを検討する、というのも良い方法です。

ウクレレのメンテナンスとお手入れ方法

大切なウクレレと長く付き合っていくためには、日頃のお手入れが欠かせません。と言っても、そんなに難しいことはありません。ちょっとした気配りで、あなたのウクレレはいつも最高の音を奏でてくれます。

毎日の簡単なお手入れ

一番大事なのは、弾き終わったら必ず拭くことです。演奏後の弦には、手汗や皮脂がたくさん付着しています。これを放置すると、弦がサビてしまい、音の響きが悪くなったり、チューニングが合いにくくなったり、寿命が縮んだりします。ボディについた指紋も、放置するとくすみの原因になります。

練習が終わったら、楽器用の柔らかいクロスで、弦を一本一本優しくつまむように拭き、ボディやネックもサッと拭いてあげましょう。たったこれだけの習慣で、ウクレレの状態は格段に良く保たれます。

弦交換のタイミングと方法

ウクレレの弦は消耗品なので、定期的な交換が必要です。交換の目安はいくつかあります。

  • 音がこもってきた、伸びが悪くなった
  • チューニングがすぐに狂うようになった
  • 弦の表面がザラザラしてきた、ささくれてきた
  • よく弾くフレットの部分だけ弦がへこんでいる

毎日弾く人なら2〜3ヶ月、そうでなくても半年に一度くらいは交換するのがおすすめです。新しい弦に張り替えると、まるで別の楽器かのように音がキラキラと輝きを取り戻すので、感動しますよ!

弦交換の方法は、ウクレレのブリッジ(ボディの下の方にある弦を留めるパーツ)のタイプによって少し異なりますが、基本的な流れは同じです。古い弦をペグから緩めて外し、新しい弦をブリッジに通してペグに巻きつけていきます。最初は難しく感じるかもしれませんが、何度かやれば必ず慣れます。YouTubeなどで「ウクレレ 弦交換」と検索すれば、たくさんの解説動画が見つかるので、参考にしながら挑戦してみてください。

保管場所の注意点

木でできているウクレレは、急激な温度や湿度の変化が苦手です。保管場所には少し気を使ってあげましょう。

避けるべき場所は、直射日光が当たる場所、エアコンの風が直接当たる場所、ストーブの近く、窓際などです。特に夏場の車内への放置は絶対にやめましょう。また、日本の梅雨時期のような高湿度の環境も、冬場の乾燥しすぎた環境も、ウクレレにとっては過酷です。木が変形したり、最悪の場合、割れてしまったりすることもあります。

理想的なのは、ケースに入れて、部屋の安定した場所に保管することです。長期間(1ヶ月以上など)弾かない場合は、弦を少しだけ(ペグを半周〜1周ほど)緩めておくと、ネックへの負担を減らすことができます。

ウクレレの楽しみ方は無限大!

ある程度弾けるようになってくると、ウクレ레の楽しみ方はどんどん広がっていきます。ここでは、ウクレレがもっともっと好きになる、様々な楽しみ方をご紹介します。

弾き語りを楽しもう

ウクレレの王道の楽しみ方といえば、やはり弾き語りでしょう。自分の好きな歌を、自分の伴奏で歌う。これは何物にも代えがたい喜びです。最初は簡単なコードで弾ける童謡やポップスから始めて、少しずつレパートリーを増やしていきましょう。自分の声とウクレレの優しい音色が重なり合ったとき、きっと最高の気分になれるはずです。

ソロウクレレに挑戦!

伴奏だけでなく、メロディーも同時に一人で演奏するのが「ソロウクレレ」です。右手の指でメロディーを奏でながら、空いた指でコードやベース音を鳴らします。少し難易度は上がりますが、ウクレレ一本で楽曲が完成するので、聴いている人も弾いている本人も、その表現力の豊かさに驚かされます。憧れの映画音楽やジブリの曲などをソロウクレレで弾けたときの達成感は格別です。

仲間とアンサンブル

一人で楽しむのも良いですが、誰かと一緒に音を合わせるアンサンブルも、音楽の大きな喜びです。地域のウクレレサークルに参加したり、楽器演奏ができるカフェのセッションイベントに顔を出してみたりするのも良いでしょう。一人がメロディー、一人が伴奏、というように役割分担したり、違うサイズのウクレレでハーモニーを奏でたり。他の人と呼吸を合わせ、ひとつの音楽を作り上げていく体験は、あなたのウクレレライフをさらに豊かなものにしてくれます。

YouTubeやSNSで発信してみる

少し勇気がいるかもしれませんが、自分の演奏をスマートフォンで撮影して、YouTubeやInstagramなどのSNSに投稿してみるのも面白いですよ。世界中のウクレレ仲間からコメントをもらえたり、自分の演奏を客観的に聴き返すことで、新たな発見があったりします。「もっと上手くなってから…」と思わずに、練習の記録として気軽にアップしてみましょう。きっと新しい扉が開きます。

まとめ

ここまで、ウクレレの歴史や種類、始め方から上達のコツ、そして様々な楽しみ方まで、盛りだくさんでお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

ウクレレは、本当に懐の深い楽器です。手軽に始められる入り口の広さを持ちながら、突き詰めればどこまでも奥深い表現が可能なポテンシャルを秘めています。そして何より、その陽気で優しい音色は、弾く人にも聴く人にも、たくさんの笑顔と癒やしを与えてくれます。

この記事では、あえて特定の商品名を一切出さずに、純粋な情報だけをお伝えすることにこだわりました。それは、皆さん自身が、たくさんの情報の中から「自分にとっての最高のパートナー」を見つけ出す旅を楽しんでほしい、と思ったからです。ぜひ、楽器屋さんに足を運んで、色々なウクレレをその手に抱え、ポロンと音を鳴らしてみてください。きっと、「これだ!」と思える素敵な出会いが待っているはずです。

この記事が、あなたの素晴らしいウクレレライフの第一歩を、そっと後押しできたなら、これ以上に嬉しいことはありません。さあ、あなたもウクレレと一緒に、音楽のある毎日を始めてみませんか?

この記事を書いた人
バナナギターズ

楽器店をふらっと歩くのが趣味で、「この楽器なんだ?」と思ったらとりあえず買ってみる派。
上手に弾けることより、「楽しそう」を優先するスタンスで、ゆるっと楽器紹介をしています。

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